認知症の主症状の一つとして、時間感覚が徐々にわからなくなっていくことがあります。
例えば、
・昼間なのに夜だと思っている
・夜なのにデイサービスに行く準備をしている
・日中に夕飯を食べた話などをしている
といったことです
こうした症状が強くなると、「徘徊」などにつながってしまい大きな事件や事故に巻き込まれてしまう可能性すら考えてしまうでしょう。
「徘徊」については以下の記事に詳しくまとめています。よろしければご覧ください
⇒【家族向け】認知症の母がいない…?|認知症の方が徘徊してしまう原因と対応・対策
また、実際にご家族からも
「何度説明しても理解してもらえない」
といったような悩みをよく聞きます。
実際に「まだお昼だよ」「もう夜だから準備しなくていいんだよ」
とその場で説得をし、理解をしてもらえたとしても、翌日から時間感覚が元に戻るかと言われると難しいことがほとんどです。
では我慢するしかないのでしょうか。
もちろん、個人差はありますが、対応の工夫や生活環境の調整によって落ち着くこともあります。
1.夜に出かける準備をしてしまう…。|理解するべきその理由と対応の方法
まず大切なことは「なぜその行動をしているのか」を考えることです。
もちろん「認知症だから」で片づけてしまうことは簡単ですが、
その背景を本人の気持ちをベースに考えてみましょう。
例えば、夜にデイサービスの準備をしてしまう方がいるとしましょう。
そんなときつい、
「今は夜なので行かないよ」
とだけ伝えて終わってしまいがちです。
それでもその場では確かに納得してくれることもあるでしょう。
しかし、その行動の背景には
・デイサービスが好き
・行かなければならない習慣として身についている
・楽しみな予定として認識している
といった思いが隠されていることがあります。
そのため、「今は夜だからデイサービスはやっていないよ」
と、伝えたのちに
「デイサービスはどんなところ?」「楽しいの?」
と話を広げたり、
「今度私も行ってみたい」と楽しいことを共有するようにしてみましょう。
そうすることで信頼感や安心感を持ちながら別の話題へ注意をそらし自然に気持ちを落ち着けられることがあります。
頃合いをみて「もういい時間なので寝ましょうか」と話を切り替えていくこともいいでしょう。
2.認知症で時間を間違えている時はどうする?|時間を正すより大切なこと
また、予定のない日に外に出ようとしている場合もあります。
そんなとき、無理に止めようとするのではなく一緒に散歩へ行ってみるのも良い方法です。
本人にとっては
「出かけたい」
という気持ちが大切なのであって必ずしも目的地が重要ではないこともあります。
その気持ちを満たし、時間を共にすることで脳を活性化していくことができるともいわれることがあります。
3.認知症による時間感覚の乱れを改善する生活の工夫
時間感覚の乱れへの対策として生活リズムを整えることも大切です。
例えば、
・就寝・起床時間
・食事の時間
・運動などの余暇活動
などをできるだけ一定の時間にします。
また、日中は外へ出たり、窓際で過ごしたりすることで朝や日中の雰囲気を感じることで昼夜の区別がつきやすくなり、生活リズムが整いやすくなります。
さらに、
・デイサービス
・地域活動
・家族との外出
など、人と関わる機会や少し非日常を感じられるイベントを作ることも生活のメリハリになったり、脳の活動を活性化することにつながります。
4.時計や予定表を活用する|時間を見える化する方法
時感覚が曖昧になってきた場合は、時間や予定を見える形にすることも有効的です。
時計についてはデジタル時計がいいと勘違いされやすいですがアナログ時計でもデジタル時計でもどちらでも構いません。
大切なことは本人が見慣れているものを使うことです。
また、窓をの近くに置いておくことで、時計を見るたびに
「外は明るいか」「外は暗いか」
も同時に確認することが出きます・
予定については、一か月のカレンダーよりも1週間毎の予定表がおススメです。
情報量が多いと予定の整理が難しくなるためです。
また日めくりカレンダーを用意し、毎日めくる習慣をつけることや1か月カレンダーに一日ごとに「×」をつけ今日が何日かかわるようにしておくことも有効的です。
本人がよく見る場所に貼っておくと予定の確認がしやすくなります。
5.認知症で時間がわからなくなっても大切にしたい考え方|やってはいけないことや認知症の初期症状とは
認知症による時間感覚の乱れは、言葉でただそうとしてもその場しのぎにしかならないことがほとんどです。
大切なことは、
「なぜその行動をしているか」
を理解することや理解しようとすることです。
行動の背景を理解したうえでコミュニケーションを取り、生活環境を整えていくことで落ち着きを取り戻すこともあります。
家族だからこそ難しい場面もあると思います。
それでも、こうした考え方を頭の片隅に置いておくだけで構いません。
それだけで本人の感じ方、関わり方は少し変わってくるかもしれません。
また、時間の感覚が失われていくことは認知症の初期症状ともいわれています。
認知症の初期症状については以下の記事に詳しくまとめています。合わせてお読みください
⇒【家族向け】親が認知症かも?と思ったら|初期症状や起きることについて
最後までお読みいただきありがとうございました。
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