皆さんこんにちは。さかもとです。
皆様は現場での集団運動やレクリエーション活動についてこんな悩みをもったことはありませんか?
・「集団運動やレクリエーション活動をやってみたいが、進め方やどうやればいいかわからない。」
・「集団運動やレクリエーション活動をやっているが、なんとなくやっている」
今回は、そんな悩みの解決の一助になるよう、認知症ケアにおける集団活動の心得を解説していきます。
1.認知症の方が行う集団運動・レクリエーション活動の目的
まず、集団での活動を行う上で目的を理解していなければなりません。
集団活動には様々な効果・目的があると思いますが、以下二つが主な目的かと思います。
・「笑顔で楽しい時間を過ごし、活動を行う楽しみを感じてもらうため」
・「日常生活能力を維持して自立した生活を継続するため」
これら二つの目的はすべての認知症対象者に共通します。
認知症の対象者は、認知機能は疎外されていても「感情」の側面は残されており、それを表出することもできる方もいらっしゃいる為、楽しみを感じることもできます。
また、残っている身体機能を発揮することで日常生活能力の改善にもつながるかと思います。
2.集団活動を提供する際に注意すること
認知症の方々に集団活動を提供する際に注意しなければならないことや確認しなければならないことがあります。
①スタッフが対象者とともに楽しむことができているか。
スタッフ自身が楽しくないのに、相手に楽しんで頂くことはできません。「共に楽しむ」ことを意識することで認知症の方々の心理的ニーズも満たすことができます。
また、心理的ニーズについてはこちらのブログで詳しく解説しています。
⇒重度認知症ケアで大切な「心理的ニーズ」とは?現場で役立つケアの目標の立て方
②対象者に無理強いをしていないか
集団活動に限らず、「無理強いをする」行為は相手を嫌な気分にさせてしまいます。活動を拒否する様子が見られた際は、時間を空けたり、次の機会を促したりしてみましょう。
また、集団での活動に参加せずとも、遠くで見ているだけでも「やってみたい」とおっしゃる方は数多くいらっしゃいます。
無理推し進めないことが大切です。
③スタッフが集団活動の意味を説明できるか
スタッフは集団活動の意味を対象者にとってどんな意味があるのか説明できなければなりません。
「運動をして足腰を鍛える」「頭の体操をする」など、対象者の個別性を意識した説明をできるようにしておきましょう。
3.具体的な集団活動の選択について
活動にはその目的や内容で主に二つに分けることができます。意識して活動内容を設定してみてください。
①訓練型活動(頭の体操や運動に挑戦する活動)
訓練型活動は認知機能や身体機能の維持改善が期待できる運動です。
その目的をスタッフがまず理解していないと継続困難な可能性があります。
例:計算課題・漢字練習・棒体操・風船バレーなど
②目的型活動(趣味や余暇時間、仕事、その人に慣れ親しんだ活動)
目的型活動は本にの慣れ親しんだ活動になるため、受け入れられやすい傾向にありますが、集団で活動を行う場合には、ある対象者にとって馴染みのない活動になってしまうこともあります。
例:料理・園芸・囲碁・将棋など
4.具体的な集団活動・レクリエーション活動の進め方
活動の手順は簡単に以下の通りです。
①準備
②導入・説明
③集団活動・レクリエーション活動の開始(雰囲気を盛り上げる)
④振り返り(次回の楽しみづくり)
⑤片付け
活動は準備の時点から始まっています。準備をしっかり行えていればスタッフのみならず、対象者も安心して活動に取り組むことができます。
また、実際の集団活動・運動中は中盤に一番場が盛り上がるよう心掛けておきましょう。
最後の振り返りも忘れずに、対象者に「楽しかった」という感覚を持ってもらうことが重要です。
5.集団活動・レクリエーション活動で準備すること
前項で、「活動は準備の時点で始まっている」と述べましたが、具体的には以下のような準備をしておけば、スタッフ・対象者ともに安心して活動することができるかと思います。また、風船バレーを例に記載しています。
①訓練型活動・目的型活動の区別を行う。:例)訓練型活動
②活動の目的を明確にする(何のための活動か):例)上肢機能の維持向上、視空間認知の維持向上
③必要な物品を確認・準備する:例)椅子・風船
④必要な人数(スタッフ・対象者別で)を明確にする:例)スタッフ2~5人・対象者3~10人程度
⑤手順(方法を示す。):例)
・対象者は対面に座る(人数が多ければ輪になる)
・規定回数(人数に応じて20~50回程度)落とさないように風船を上げ続ける
⑥(可能であれば)難易度の調整ややチーム戦の応用も用意しておく。:例)
・風船の大きさ・個数での難易度調整が可能。
・チーム分けをし、ラリー回数等で対戦形式が可能。
このように準備を行うことがいいでしょう。
6.集団活動のアセスメント(評価)の視点
活動の効果を最大限にひきだすため、次の3点を意識するといいでしょう。
①活動を適切に行えているか
眠っていたり、うろうろ歩き回るなど活動以外のことを行っていても効果的ではありません。
集団活動・レクリエーションは対象者が見て、聴いて、しっかり取り組んでいるかを確認しながら行いましょう。また、自発的な参加か、促されて参加しているかも大事な評価軸となります。
②笑顔で楽しそうに活動をできているか
「感情の表出」という意味でも集団活動・レクリエーションは笑顔で楽しく行うことが重要です。しかめっ面でも効果的ではありません。スタッフ含め、楽しめるような声かけを工夫しましょう。
③他社との交流
スタッフとの交流はもちろんですが、対象者同士での交流は今後の社会参加に関わるため、より大切です。また、対象者同士の交流を促せるような活動内容・スタッフの配慮を意識するようにしましょう。
7.認知症の方々に提供する集団活動の心構え
今回は、認知症の方々に提供する集団活動・レクリエーション活動の具体的な進め方を紹介しました。
非日常を感じながら、スタッフ含めて皆さんで楽しい時間を共有することで、社会性が保たれ、安心して過ごせる環境づくりにつながります。また、そのためには様々な準備が必要です。
さらに、認知症の方々と関わる上では、大前提としてその方の個別性を尊重することやその人の立場に立って考え、共感して理解しようとすることが大切です。
共感的理解については次のブログで詳しく解説しています⇒認知症ケアで一番大切なこととは?
最後までお読みいただきありがとうございました。
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