【家族向け】認知症になると人格は変わるのか?そう感じてしまう理由と感情の変化

【家族向け】

こんにちは。さかもとです。
記事を開いてくださってありがとうございます。

認知症について話を聞いていると
「認知症になると人格が変わる」
という話を耳にしたことがある方も多いのではないでしょうか。

ご家族やご本人としては
「人が変わってしまう病気なの?」
「別人のようになってしまったらどう接したらいいの?」
と、不安に感じてしまう方もいかもしれません。

では、実際認知症になると人格そのものが変わってしまうのでしょうか。

結論からお伝えすると、
根本的な人格が別人のように変化するわけではありません。

ただし、「人が変わったように見えてしまう理由」は確かにいくつかあります。

1.「認知症」に限らず、「人間」の人格とは何か

そもそも、「人格」とはなんなのでしょうか。
脳科学の分野では、人の人格は大きく分けて次の5つの要素から成り立っていると言われています。

1.ストレスへの強さ
2.好奇心の強さ
3.誠実性(約束を守る、やり遂げる力)
4.外向性(人と関わること、人のことが好きかどうか)
5.協調性(人とうまくやっていく力)

では、認知症になるとこれらはどう変化するか考えてみましょう。

2.認知症の人のストレスに対する強さの変化

認知症は「進行する病気」「治らない病気」など、マイナスなイメージが多い病気として知られています。
本人がそれを自覚し始めた時、将来の不安等の恐怖心を抱きやすくなります。

不安が強くなると、
・疑い深くなる
・被害的な考え方になる
といった変化が出ることもあります。

つまり、不安とストレスに耐える余裕が減っていい、ストレスへの強さが下がりやすくなります。

3.認知症の人の好奇心の変化|新しいことを避けようとする理由

認知症が進むと
「失敗したくない」
「恥をかきたくない」
という気持ちが強くなりやすいです。

その結果、
・新しいことに挑戦しなくなる
・外出を避けるようになる
といった変化が起き、不安から自分を守ろうとし、好奇心が下がりやすくなります。

4.認知症の人の誠実性の変化|約束が守れなくなる理由

認知症の方は、言われたことを覚えておくことが苦手になります。
誠実性がなくなっているように見えてしまうのはそのためです。

・約束を忘れてしまう
・同じことを何度も聞く

こういった変化が現れた際に、
「いい加減になった」
「約束を守れなくなった」
そう感じてしまうこともあるかもしれません。

ですが、誠実性そのものが失われたわけではなく、
そもそも約束を覚えておく能力が低下してしまっていたことや、
難しい物事を最後までやり遂げる手順がわからなくなってしまっていることが原因になっているんです。

5.認知症の方の外向性や協調性の変化|人付き合いが減り、怒りぽくなる理由

以前は人付き合いが好きだった方が、
・人に会いたくなくなる
・怒りっぽくなる
といった変化をみせることがあります。

認知症になり、わからないことが増える中で人前で失敗する経験が増えると
私たちでも、人と関わることが怖くなりますと思います。

認知症の方も同じです。
人と関わること自体が嫌になったわけではなく、これもまた自分を守ろうとする反応の一つです。

6.人格が変わったと感じるもう一つの理由|感情が敏感になる

認知症の方の脳は感情が敏感になりやすいという特徴があります。

私たちは普段、不安なことがあっても
「前は大丈夫だった」
「考えすぎかもしれない」
と、過去の記憶を使って、脳が気持ちを落ち着かせてくれます。

ところが認知症の方は、「気持ちを落ち着かせるための記憶」をうまく使えなくなってしまいます。

その結果、不安や怖さ、悲しさといった感情がそのまま残りやすいのです。

これは、深酒をし、記憶が曖昧なときに
「昨日みんなに何か迷惑をかけてないかな…」
と不安になる感覚に近いかもしれません。
確かめる記憶がないから不安だけが残ってしまう。

認知症の方は、こうした状態が日常的に起きていると考えるとイメージしやすいかもしれません。
だからこそ、ほかの人の表情や声のトーンに敏感になり、安心感を得ようとするのです。

7.感情が認知症の方の記憶と人格の一部を保つ?|安心できるような関わり方が大切

認知症の方の人格について解説しました。
ここまでみてみると、「それは不安になるよね。」「自信なくして当然だよね」
と、認知症の方に共感できるポイントばかりだったと思います。

また、認知症の方は強く感情が動く出来事はなんとなく覚えていることがあります。
例えば、久しぶりの外出やレクリエーションをした翌日、具体的には覚えていないが、昨日はなんとなく楽しかった。また、全然違う楽しかった思い出にすり替わっていることもあります。

そういった感情に働きかけるアプローチが、認知症の方の「人格」と言われる部分が変わらないためには必要です。

・否定しない
・安心できる声掛け
・感情に寄り添う

そういった関わり方が、ご本人にとって大きな意味がある一歩となります。
「人が変わった」と感じた時には、その奥にある不安や怖さに目を向けてみてください。

また、認知症の方に対する関わり方の基本姿勢については以下の記事で解説しています。
併せてご覧ください。
認知症ケアで一番大切なこと

最後までお読みいただいありがとうございました。
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