こんにちは。記事を開いてくださってありがとうございます。さかもとです。
皆さんは認知症のご家族がなかなかいうことを聞いてくれずに困ったご経験ありませんか？
・お風呂に入れようとしても拒否をされる
・お薬を飲もうとしない
・デイサービスを勧めても「必要ない」と言う
これらは、認知症の方によくみられる「拒否」という症状です。
認知症の介護では最もストレスが大きい部分でもあり、怒ってしまったっり、言い合いになってしまうケースもよくあります。
今回は認知症の方が
「なぜ拒否をするのか」の原因と理由、ご家族ができる正しい対応・対策をわかりやすく解説します。
１．認知症の方の拒否とは？
認知症の方の拒否行為は非常によく見られる症状で、介護をしたくても本人が言うことを聞いてくず、協力してくれない状態です。
拒否が起こりやすい場面は様々で
・入浴
・着替え
・リハビリ
・服薬
・デイサービス
など日常のあらゆる場面に現れます。
拒否が続くと、ご本人だけでなく介護する側も感情的になり、お互いにストレスが大きくなってしまいますよね。
ですが、拒否はは認知症の「周辺症状」と呼ばれる分類で、周囲の環境や接し方で改善することがあります。
だからこそ、まずは「原因・理由を知ること」がスムーズな介護をするための第一歩となります。
２．認知症の方が拒否をしてしまう主な原因・理由
認知症の方々が拒否行為をしてしまう理由はその行為や人によってそれぞれです。
特に多いのは次の二つです。
・尊厳やプライドを守るため
できない自分を見られたくない思い。自分ではできないことを認めたくない気持ち
・その行為の必要性を感じることができなくなってしまっているため
記憶の曖昧さや意味の理解が困難なことがあります
この二つをr会すると拒否に合わせた関わり方ができます。
３．認知症の方が拒否をする原因と対応・対策|着替え・入浴
入浴や着替えなどの日常生活動作を拒否する理由は以下のようなものが考えられます。
・着替えが自分ではできなっている事実を見られたくない
・自分では難しいため、行動するのが億劫
・記憶が曖昧でお風呂に既に入ったつもりでいる
など
この時のNGな対応は
・嫌がっているのにも関わらず無理に着替えさせたりする
・「もう何日もお風呂に入ってなくて汚い」などその人のせいにする
ことです。
対応のポイントは拒否をする理由に沿って環境や言い回しを変えることです。
例えば、
・入浴が億劫・寒いなど⇒浴室の環境を変える
浴室を温かくしたり、入浴剤を使って入浴が楽しいものだと感じてもらう
・自分で着替えられないことが見られたくない⇒前開きの衣服を使う
被り物は混乱しやすいため、前開きにする。
ボタン操作は難しいためマジックテープであると◎
自分でできる範囲はできるだけ本人で行い、困っていたら助ける
・既に着替えたつもりで必要性を感じていない⇒モノのせいにする
モノのせいにすることで本人のプライドを傷つけずに、必要性を理解してもらうことができスムーズに着替えてもらえる場合があります。
例えば、
・ズボンのゴムが緩そうだから着替えよう。
・ココが少し汚れているから着替えてお風呂に入ろう
４．認知症の方が拒否をする原因と対応・対策|デイサービス・リハビリ
デイサービスやリハビリなどの公的サービスを拒否する理由は以下のようなものが考えられます。
・自分はまだ元気だから行く必要がないと思っている
・新しい人間関係を築くことに自信がなく億劫
・家から追い出される感覚があり、仲間外れに感じてしまう不安
などです。
この時に
・行かないことを責める
・無理に行くことを押し付ける
ことはNGです。
正しい対応策としてはその理由や性格によって以下のようなものがあげられます。
・まだ元気で必要ないと思っている
⇒好きなことに関連付ける
健康のためとはあえて言わずに、お風呂が好きであれば「大きなお風呂に入れる」や、ゴルフが好きであった人であれば「みんなでパターゴルフもやってるみたいだよ」といった声かけで楽しみの範囲で行ってもらうことができます。
⇒近所の○○さんも行き始めたみたいだよ
ご近所付き合いがある方であれば、近所の方が行き始めたと聞けば、「自分も必要なのかな」と感じてくれる人もいます。
・新しい人間関係を築くことが億劫⇒合わなかったら無理せずに辞めてもいいと言う
人間関係を築く億劫さに共感しつつ、
・看護師による健康管理
・リハビリが受けれる
と言った医療への関連を説明したうえで、無理に続けなくていいから一度だけと、勧めましょう。
現場にいるスタッフは利用者様とのコミュニケーションのプロです。安心して取り組んでもらえます。
・仲間外れになる不安⇒家族から、まだまだ一緒に過ごしたいからと説明する。
家族から「私たちと一緒にこれからも家で過ごすために、日中はデイサービスに行ってもらえたほうが助かる」と伝えることで「人の為」と思ってもらいましょう。
認知症になってしまっても、人の気持ちを理解しようとする「社会性」は保たれている場合があるため効果的なこともあります。
５．認知症の方が拒否をする原因と対応・対策|服薬
介護拒否の中でも「服薬拒否」は健康状態に直結するため特に注意が必要です。
本人が服薬拒否をする理由は次のようなものが考えられます。
・それがお薬だとわからず、危険なものを食べさせられているという不安
・お薬の必要性がわからないのに、味が嫌で食べたくないという嗜好の問題
この際、無理やり飲ませる行為はもちろん、不信感を強めるためNGです。
また加えて、「ご飯にかける」「食事に混ぜる」といった話も稀に聞きますが、想像するだけでゾっとしますよね。倫理的にNGだと私は思っています。
対策としては、
・医師と相談の上、飲みやすい形状のものや張り薬、苦みの少ないものに変える
・服薬補助ゼリーに混ぜる
⇒服薬補助ゼリーは子供用に開発されたものが多く、様々な味があるため、本人の好みに合わせて購入すると◎
６．認知症の方の拒否には個人の理由が必ずある|対応のポイントの総評
拒否には必ずその人個人の竜があります。
共通している流れ・対応のポイントは次の３つです。
①感情的にならない
⇒感情的になると余計に拒否が強まります。
②拒否をする理由を把握する
⇒記憶やプライドなど、理由は人によって様々です。理由を聞いて理解しようとしましょう。
③否定せずに、拒否の理由を解決する方法を考える
⇒こちらの価値観ではなく、相手の世界に沿って解決方法を考えましょう。
例えばお風呂屋着替えを執拗に嫌がるのも、命に別状はないと割り切ることも立派な介護の一つです。
また、認知症の方と関わる上での基本姿勢は以下の記事で紹介しています。合わせてご覧ください。
⇒認知症の方と関わる上で一番大切なこと
最後までお読みいただきありがとうございました。
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