こんにちは。記事を開いてくださってありがとうございます。さかもとです。
皆様は認知症のご家族と会話するときこんな発言に困った経験はありませんか?
・「なかなかご飯を食べさせてくれない」
・「お財布が盗まれた」
・わかっていないのに理解を示す
これらの発言は妄想や作り話に当たり、急に言われると驚いてしまいますよね。
また、間違えた対応をしてしまうと、暴言や暴力につながってしまうこともあります。
ですがこれらは、認知症の中でも「周辺症状」と呼ばれる、周りの対応や環境次第で落ち着く症状の一つです。
今回は、妄想や作り話をしてしまう原因とその対応の仕方を解説します。
1.認知症の方が妄想・作り話をする理由・原因①|記憶の辻褄合わせ
これらの症状の原因は思い出せない記憶の穴埋めをする「辻褄合わせ」をしている場合がほとんどです。
例えば、私たちでも…
・普段ポケットに入れている財布が電車の中で見当たらない。
となると
・「スリに盗まれた?」
と考えますよね。これが脳が自然に行う「辻褄合わせ」です。
しかしあとで記憶をたどれば
・「今日はたまたまカバンにしまったんだった」
と思い出せます。
認知症の方はこの「思い出す」ことが難しくなります。
そのため、
・「財布がない→(しまったことを覚えていない)→「誰かに盗まれた」
・「お腹が空いた」→(実際には食べたが覚えていない)→「食べさせてもらえない」
というところで思考が止まってしまい、妄想や作り話に見えてしまいます。
2.認知症の方が妄想・作り話をする理由・原因②|焦りや不安
もう一つの大きな原因は、
「焦りや不安」からくる自分を守るための行動です。
例えば、
・長年家庭を支えてきたお母さん
・「男はこうあるべき」といった考えを持っているお父さん
などの方々が実は自身の認知症による変化になんとなく気づいている場合があります。
この場合
・「自分が認知症になってしまったら家庭に迷惑をかける」
・「男としてのプライドが崩れてしまう」
などの「焦りや不安」から
・自分を大きく見せようとするつくり話
・自分を守ろうとする妄想
・「かわいそうなのは自分だ」と思い込むことで心を保とうとする
といった反応をすることがあります。
3.認知症の方の妄想・作り話の特徴
①本人にとって有利な話
「財布を盗まれた」や「ご飯を食べさせてもらえない」といった被害妄想的に思い込むパターンが多いです。
②悪い話だけではない
⇒周囲の話を理解しているように振る舞う「取り繕い」のような内容もあります。
⇒ご家族も「普通の時もある」と思いがちで認知症に対する理解が難しくご本人を責めてしまう場合もあるため注意が必要。
③攻撃する相手は身近な人
作り話で攻撃する人は相手にとって身近な介護者などが多いです。
⇒普段から接する機会が多く頭に浮かびやすいことや
⇒甘えやすく自分をさらけ出しやすいためと考えられています。
4.認知症の方の妄想・作り話に対するNGな対応
認知症の方に妄想や作り話をされた際、やりがちなNGな対応は
・「どうして嘘をつくの!」とついつい本人の話を否定してしまう
ことです。本人は作り話をしている自覚がなく、そう思い込んでいます。
そのため否定すると
・余計にむきになって症状や関係が悪化する
・暴言・暴力的になる
といったことが考えられます。
対応については作り話の内容によって異なりますが共通して必ずその世界を否定しないことが大切です。
5.認知症の方の妄想・作り話に対する対応・対策
妄想・作り話に対してまず大前提は「耳を傾ける」ことです。
そして、次のことを確認してみてください
・本人は興奮して怒っている様子かどうか
①興奮して怒っている場合
まずは耳を傾け一通り話を聞きましょう。そうすることで徐々に落ち着くことがあります。
その後はできるだけ本人のニーズに応えられるように対応しましょう。
例えば、
・「なんでご飯を食べさせてくれないの!」に対して
「今すぐ準備しますね」と答えたり、(もちろん実際には準備しなくても大丈夫です。)
・「お財布盗んだでしょ!」に対して
「一緒に探してみましょう」といいます。
※このとき、お財布は介助者が見つけてはいけません。
本人が見つけられるようわかりやすい場所に財布を移動させたり、しまってある場所に本人を誘導することがポイントです。
それでもなかなか落ち着かずにずっと興奮して怒っている場合は、その場からゆっくり離れましょう。時間が経って落ち着くのを待つか、ほかの人に話を聞いてもらうようにしましょう。
②比較的に落ち着いて妄想や作り話をしている場合
基本的には先ほどの対応と変わりはありません。耳を傾け話を聞き、本人のニーズに応えましょう。
ここで大切なのは
ご本人の考えや意見を話してくれたことに対して感謝の言葉を添える。ことです。
・「ご飯を食べたいのにどうしてご飯を食べさせてくれないの?」に対して
「ご飯をたべたかったんだね。伝えてくれてありがとう。今すぐ準備するね。」
といった対応です。
「感謝の意を伝える」ことはとても大事ですが、興奮して怒っている人にやってしまうと逆にイライラさせてしまう場合があるためうまく使い分けることがおすすめです。
6.まとめ|認知症の方の妄想・作り話は理由がある反応です。
対応する際、作り話や妄想についつい怒ってしまったり責めてしまったりすることがあると思います。
そこで、
・否定せずに
・作り話の原因を理解しようとすることで
・本人の世界観に寄り添う
ことが大切です。
また、作り話によって家族以外のご近所さんなどに迷惑をかけてしまう場合もあります。
あらかじめ信頼で消える近所の方には事情を共有しておきましょう。
また認知症の方によくある「拒否」や「徘徊」などその他の症状についてもブログで解説しています。ぜひご覧ください。
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