こんにちは。さかもとです。記事をご覧いただきありがとうございます。
認知症の方々と関わる現場で働く皆様は関わり方で大事なこととして「傾聴」という言葉を何度も耳にしたことがあると思います。
では実際に「傾聴」や「共感的態度」を示す、すぐに実践できる重要なテクニックと具体的な使い方を本記事では解説していきます。
1.代表的な傾聴のテクニック「バリデーション」とは?
さて、「傾聴」をするためのテクニックは様々あります。
その中でも有名な「バリデーション」というテクニックをご存じでしょうか。
「バリデーション」とは...
・認知症の方々が例えば「騒いだり」「徘徊をしたり」することにも意味があるとして捉え、適切なコミュニケーションを行い、なぜそういった行動をするのかをその方の歩まれた人生に照らし合わせながら考えたり、共に行動・共感するというものです。
2.バリデーションの基本的態度
バリデーションのテクニックを使う上で常に意識しなければならない基本的態度があります。
・傾聴する
・共感する
・うそをつかない・ごまかさない
・評価しない(需要する)
・誘導しない(ペースを合わせる)
の5つです。
「傾聴」・「共感」についてはよく耳にしますね。そのほかの3つの項目についても、本人が安心して話すことができるために必要な態度です。私たちが「評価する」目線であったり、無理に「誘導し、急かす」ようなことをしてしまうと安心して適切なコミュニケーションをとることができないというわけです。
3.すぐに実践できるバリデーションのテクニック5選
「バリデーション」には15のテクニックがあります。
今回はその中でもすぐに実践できる5つの方法と使い方を解説します。
①リフレージング
リフレージングとは、「本人の言うことを繰り返す、反復する」ということです。
例えば、トイレに誘導しようとする際に「今はトイレに行きたくない」と訴える方がいるとしましょう。その際に「トイレに行きたくないんですね。」と反復することで、ご本人が訴えた言葉がしっかり伝わっている・認識してもらえているという安心感を得ることができます。
しかし、過度なリフレージング・オウム返しは相手に不快感を与える可能性もあるため、注意が必要になります。
②アイコンタクト
認知症の方々と関わる上で大切なことは、まずは視覚から入り、存在感・安心感を目で確かめてもらうことです。
実際の現場では、耳が遠い方に耳元(つまりは横から)から声をかけてしまう場面をよく見かけると思います。
本来であれば耳の遠い方に対しても、少し遠めの距離から視界に入っている状態で徐々に近づき、耳元で声をかける。といった方法で安心感・存在を目で確かめてもらうことが大切です。
③ミラーリング
ミラーリングとは、その名の通り「鏡」になったつもりで対応するということです。
具体的には、相手が悲しい顔で話をしているとします。それに対し、相手と同じように悲しい顔で話を聞く。ということです。
そうすることで、「同じ思いを持って話を聞いてくれている」、潜在的に「自分の気持ちをわかってくれている」と思ってもらいやすいのがこの「ミラーリング」です。
④カリブレーション
カリブレーションとは、「共感する」という意味です。これまで何度も耳にしてきた言葉ですね。
ここでは、相手の発言への共感はもちろんのこと、感情が表れているすべての部分を観察し、一致させていきます。つまり先ほどのミラーリングに近い部分も要しています。
ここでの感情を表すすべての部分とは「表情」「姿勢」「呼吸のペース」などが含まれます。
⑤タッチング
その名の通り、適切な場面で相手に触れることです。
相手に「触れる」ことで幸せホルモンとも言われている「オキシトシン」の分泌が促進されると言われています。それにより安心感を与えることができます。
しかし、触れられることに抵抗感を感じる方もいらっしゃるため、場面やその方の性格等見極めて使う必要があります。
4.その他のすぐに実践できる「傾聴」のテクニック
「バリデーション」のほかにもすぐに実践可能な「傾聴」のテクニックはいくつかあります。
・沈黙:相手の話を邪魔をしない。
・頷き、あいづち:「うんうん」「そうなんですか」など。話をしっかり聞いていますということを表すもの。
・促し:「それで?」「それから?」など。ご本人の新たな気持ち・考えを聞くために最も重要な技法のうちのひとつ。
・明確化・言い換え:相手の話した内容を違う言葉で、または相手が表現したいと思われる内容を明確にした形で表現して返す技法。相手の意図を汲み取れていないと難しい少々高度な技術
などがあります。
こういった傾聴技法を使うことでご本人の存在を認め、安心感を与えていくことができます。
5.認知症ケアで重要な「共感」と「傾聴」行うことで期待できること
ここまで、「バリデーション」などの傾聴の技法について解説してきました。
こういった傾聴技法を使っていけないと「誰も私のことをわかってくれない」「誰も聞いてくれない」と潜在的に感じてしまいます。
逆に、こういった傾聴技法を使って認知症ケアを行っていくことで信頼関係の上で安心感を与えることが可能となり、その結果、騒いだり、徘徊したりといった問題行動を減らすことができると思います。
以下の記事で「認知症ケアにおける関わり方の基本」を詳しく解説しています。合わせてお読みいただければより理解が深まるかと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました。
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